こんにちは、たいと(@taito212)です!
アメリカでは3月は女性史月間と定められているのを知っていますか?
国際女性デーである3月8日に合わせて、3月は歴史上の出来事や現代社会の出来事に対して女性が行った貢献に焦点をあてると定められています。
その中でも、40年以上前からアメリカでは3月7日から始まる週を「女性史週間」として宣言する権限を認めています。
という訳で今回は大学で行われた「アート&フェミニズム」というイベントに参加してきました。
アート&フェミニズムとは
毎年、世界中で行われている、”ウィキペディアに女性芸術家に関する内容を編集したり、追加していくエディタソン”です。
エディタソンってそもそも何?
って方も多いと思うので、説明しますね。
エディタソンとは
ウィキペディアなどが主催する、編集者が特定のトピック、特定のコンテンツを一緒に編集し改善したり、新しくウィキペディアを編集する人に基本的な編集方法を教えているイベントです。
アート&フェミニズムは、エディタソンという形で女性芸術家をメインに、ウィキペディア上で記述のない歴史上の人物の記事を記述したり、詳細が少ない記事を追記したりして、もっと女性にフォーカスしていこうというものです。
ウィキペディアの問題点
ウィキペディアといったら、ネット上にあるなんでも百科事典みたいなもので、皆さんも一度は使ったことがあると思います。
誰もが無料で自由に書き込みができるサービスなだけに、その信憑性が不安視されたり、教育機関で使用する文献としてはウィキペディアは使ってはいけないと言われていたこともありますが、最近ではしっかり情報元を記載する記事も増えてきていて、より信憑性の高いものになってきているとも言えます。
しかし、ウィキペディアは実は記事の9割が男性によって書かれているって知ってましたか?
それゆえに、記事の編集が男性の目線に偏ったり、ジェンダーのバイアスがかかったりすることが10年ほど前から問題視されています。
その対策として、フェミニズムをテーマにしたエディタソンの活動が広まり、アート&フェミニズムはその中でも特に芸術分野での女性の貢献を記事にしようという、2014年に始まった比較的新しい活動の一つです。
アート&フェミニズムのイベント
イベントでは、アート&フェミニズムの団体の講師が来て、大学と連携したウェブサイトからログインすることで、一度のイベントでどの記事が更新されたか、新たに作成されたページを確認できるようになったいます。
イベントの会場は、休日の朝11時から4時までの間、自由に出入りすることができるようになっていました。
ウィキペディアの編集の仕方や女性芸術家のリストの説明のレクチャーがあり、実際に編集を始めていきます。
大学と連携したアート&フェミニズムのアカウントとウィキペディアのアカウントの2つに同時にログインして、自分で記事を編集していきます。
すでにある記事に入って、細かいワードにリンクをつけていく作業から、自分でページを丸々編集する方法まで、イベントを主催している講師に教わりながらウィキペディアを編集することができます。
女性の芸術家リスト⬇︎
今回のイベントでは、49人が参加し、157ページの記事が編集され、実際に60記事が記事としてウィキペディア上に投稿され、新たに7つの記事が作成されました。
僕も、すでに書かれている女性アーティストの記事のリンクを追記したり、文献を読みながら新たに記述を加えたりしました。
日本でのイベント
アート&フェミニズムは2014年にニューヨークで生まれ、立ち上げキャンペーンでは30のイベントが開催され、600人が参加した小規模なイベントでしたが、翌年には4大陸17ヶ国で1300人のボランティアが参加するほど大きく広まっていて、世界中を巻き込んだ活動になっています。
日本でも2016年に京都のベクソンアーツで初めて開催されて以来、今年も東京のテンプル大学ジャパンキャンパス(国際女性デーである3月8日)と京都のベクソン・アーツ(3月10日)で実施されました。(日本のエディタソン)
日本はアメリカほど、フェミニズムやジェンダー関連の活動が少ないようにも感じますが、それでも少しずつジェンダー意識も変わって来ているようです。
フェミニズムの捉え方
フェミニストというと、男女平等を目指すキャンペーン「HeForShe」の活動をしていて、国連でのスピーチでも話題になったエマワトソンがいます。
彼女はスピーチの中で、フェニミストのイメージが「強すぎる、攻撃的すぎる、権利を求めて騒ぎすぎる、そして男嫌いな魅力的ではない」な女として疎まれる種類の女性になってしまっているとフェミニストのイメージの低下を憂いていました。
しかし、フェミニストのイメージは変わってきていて、女性だけでなく男性でもフェミニストを公言する人が増えてきています。
カナダのトルドー首相や、アメリカのオバマ元大統領など、政界でもフェミニストを公言する人がいます。
他にも、エマワトソンの友人であり、ハリーポッターで有名なダニエルラドクリフや、007でおなじみジェームズボンドこと、ダニエルクレイグなど、大物有名人もフェミニストを公言しています。
映画007には、毎度ボンドガールという魅力的な女性キャラクターが出てきます。主人公のボンドと言えば女たらしで、どこか女性に対して冷酷さを持っていることから、性差別的であるという批判もありましたが、2006年からボンド役を務めるダニエルクレイグは、「新しい時代のボンド像」についてこう語っています。
私が演じるボンドが、以前のボンドのようにセクシストや女性蔑視をするキャラクターでないことを願っています。
世界は変わったんです。私自身は、そういった人間ではありません。しかし、かつてのボンドはそうでした。
毎回キャスティングされる素晴らしい女優が、映画の中でできるだけ女性にとって良いものに映るように演じるように努めます。 (The Telegraphより)
2015年の『007 スペクター』では史上最年長ボンド・ガールとしてイタリアの女優モニカ・ベルッチが起用されました。
彼女の魅力が映画の中でも最大限に表現される努力を、ダニエルクレイグもしていたということですね。
このようにフェミニストを公言する有名人は増え、フェミニズムに対するイメージは変わってきています。
まとめ
今まではフェミニストというと、少し強いイメージがあったのが僕の正直に感想です。
ただ、今回アート&フェミニズムのイベントに参加して、男性よりの記事を但し、記事になっていない女性の活動ももっと世に出していこうという、誰でもできる男女平等の活動に触れ、フェミニズムについて考えるいい機会になりました。
女性史月間の3月。フェミニズム、男女平等について少し考えてみるきっかけになったらいいと思います。
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