こんにちは!たいと(@taito212)です!
実は最近あることが気が気でたまらず夜も寝れない状態が続いていました。
それは
アメリカ学生ビザの面接
です。
先日書いた通り、僕は2年間の休学期間を経て、今年からアメリカの大学に復学することに決めました。
目次
アメリカの大学は書類の準備がかなりめんどくさい
通常アメリカの大学に入る時に必要な書類は、
- 出願エッセー
- 大学ごとに発行されるアプリケーションフォーム
- TOEFLのスコア
- 推薦状
- 以前の学校(高校等)での成績表
- 残高証明書
などに加えて、予防接種証明書など。
アメリカの大学に復学する手続きは入学の際とほぼ同じで、こういった書類を提出しないと復学が許可されません。
これらの書類を全て期間内に提出した後に合否が審査され、ようやくI-20という大学の入学許可証が発行されます。
その後、大学側の指示に従って、寮の部屋を予約したり、学食のプランを登録したり、学費を支払ったり、履修登録を行ったりします。
しかし、安心するのはまだ早いんです!
大学の入学許可証がおり、大学側がいくらWELCOME状態になったとしても、絶対必要なものがあるんです!
それが学生ビザ。
アメリカでの入居先、学費の振込まで全て終わっていたとしたって、この学生ビザ(F1ビザ)というものがアメリカ大使館から発行されないと留学はおろか、渡米することすらできません。
学生(F1)ビザの申請がいかに大変か
学生ビザ(通称F1ビザ)を取得するのに必要な手続きは正直かなりめんどくさい。
I-20(入学許可証)をもらったからといって、モタモタしてると後で大変なことになります。(実体験w)
ビザ申請に必要な書類
- オンライン申請書DS-160フォーム。
- 米国での滞在予定期間に加えて6か月以上の残存有効期間があるパスポート
- 過去10年間に発行された古いパスポート証明写真1枚 (5cmx5cm、6ヶ月以内に撮影した背景白のカラー写真)
- 面接予約確認書
- 米国の学校またはプログラムから発行されたI-20。
- SEVIS(ビザの申請費用)費用を支払済であることを示すI-901 SEVIS費確認書。
以上がビザ申請に必要な主な書類。
まず、オンラインでビザの申請書(DS-160フォーム)を記入しなくてはいけないのですが、これがまた難関・・・。
自分のプロフィールに加えて、家族の状況、職業や学歴、これまでの渡航情報など詳細に記入しなくてはいけません。
また申請書の後半は、
「アメリカ国内でテロを企てる予定がありますか?」
とか
「アメリカで反社会的組織に属する計画がありますか?」
など、あの手この手で、アメリカに入国を企てる犯罪者を排除しようとしています。
この質問に、「はい!」って答える正直者のテロリストなんていんのかよ!って感じの謎のテロリスト疑惑質問が連投されますw
その他、証明写真の規定もmm単位で顔の位置や肩の位置が決まっていて、適さないと再提出になることがあります。
さらに、必要書類の他に、自分がアメリカで学ぶ意思を示す細く書類の提出が求められる時もあります。
補足書類
- 本国に財務的、社会的、家族的な強いつながりがあり、米国での留学プログラムの終了後に確実に帰国することを示す書類。
- 留学の初年度のあらゆる費用を賄う十分な資金があること、および米国滞在中のあらゆる費用を賄う十分な資金があることを証明でき、申請を補足する財務書類およびその他の書類。M-1申請者は、留学予定期間の全学費および生活費を支払う能力があることを証明しなければなりません。
- 銀行の残高証明書原本もしくは預金通帳原本。銀行の残高証明書のコピーは原本と共に提出してください。
- 他者から金銭的な支援を受けている場合は、支援者との関係の証明(出生証明書など)、支援者の直近の納税証明書原本、支援者の預金通帳および/または定期預金証書を持参してください。
※これらの書類は原則、コピーではなく原本を持っていかなければなりません。
これらの書類を全て揃えて、ようやく手に入るのが、ビザが降りるかどうかが決まる面接に行ける権利。
これだけ、アメリカが厳しくあらゆる書類を審査するのも、テロや国家安全保障に対する意識が強まっているので仕方ないのかもしれません。
しかし、比較的容易と言われる学生ビザでさえ、ビザの申請にはかなりの体力が必要になります。
アメリカビザ取得奮闘記:僕の場合

今回僕もアメリカに復学するということで、ビザ申請を行いました。
ニューヨークの大学に全ての書類を提出する期限が12月1日で、その後に合格通知が届きました。
その後、ビザを取らないといけなかったんですが、僕の場合は少し特殊で、一度アメリカに留学していたので、「面接が免除される」という連絡を受け、郵送申請をしていました。
郵送申請の場合は、必要書類を大使館が指定したレターパックで提出すれば、数日〜一週間後にビザが印刷されたパスポートが書類とともに届きます。
面接を受けなくていいと思い、ホッとしていました。
僕は全ての書類を提出し、承認されたパスポートが帰ってくるのを待っていました。
大学が始まるのが、1月24日からだったので、20日くらいにはフライトを取って余裕をもってアメリカに行きかったんですが、待てど待てどなかなかパスポートは帰ってきません・・・・。
気になって、アメリカ大使館のトラッキングサービスで現在パスポートがどこにあるかを調べるも、エラーになる状況・・・・。
やばい!!これはやばい!!!!ってことで、猛烈に大使館にメールを送ったところ、大使館からは英語でこんなメールが帰ってきました。
”Your case requires a personal interview with a consular officer. ”「あ、やっぱ面接が必要になったわ。」(超訳 勝俣)
これが送られてきたのが、渡航ギリギリ3日前の17日辺り。

ってくらい苛立ちましたwww
ただ、そんなことしてしまっては、ビザなんて降りるはずもないので、急いでビザの面接の予約へ。
調べたところによると、郵送申請というのはあくまで条件があり、僕はそれを満たしていないとのこと(汗)
郵送申請の条件
- 申請者はビザ申請時に日本に滞在していること。日本国外から国際郵便で申請することはできません。
- パスポートの名前、生年月日および国籍は前回のビザと同じであること。
- 前回のビザ申請時に10本指全ての指紋が採取されていること。
- 前回と同じ種類のビザを申請すること。
- o F、Mビザ更新の場合は次のいずれかに該当すること: a) 前回のビザが発給された時と同じプログラム(専攻)の勉強を続ける(学校が違ってもよい)b)プログラム(専攻)は違うが前回発給されたビザに記載されている学校に引き続き通う
- 前回ビザが発給された場所でビザ申請をしなけなければなりません。
- ビザに”Clearance received”または”Waiver granted”という記載がないこと。
- 前回のビザが貼付されているパスポートを紛失または盗難されていないこと。(前回取得したビザが貼られているパスポートの提出が必要です)
- 前回取得したビザが現在も有効であること、あるいは有効期限が切れてから12ヶ月以上経っていないこと。
僕の場合は、前回ビザが発給されたのが大阪だったので、今回東京の大使館に郵送したのがいけないとのことでした。
また、前回所得したビザは現在有効でなく、2年間休学していたので、期限が切れてから12ヶ月以上経っています。
ということで、本日が直近で可能な面接日でした。
緊張で眠れなかったビザ面接当日まで・・

ビザ面接は、実際に大使館の人に質問をされるんですが、これが最近厳しくなっているという情報を耳にして、ネットで調べました。
すると、ネットには恐ろしい情報が転がっていました。
ビザが却下された人の例
- 日本国籍ではない(永住権がある場合を除く)
- 高校を卒業していない
- 過去に犯罪を犯して捕まったことがある
- 過去にアメリカでの不法滞在や不法就労で捕まったことがある
- 家族が米国に滞在している
- 職業が美容師
- 以前、アメリカに長期間留学していた
- 過去に何度も頻繁にアメリカに渡航している
- 長い期間、無職だった
- 留学するには、年齢が高すぎる
以上の条件に当てはまる人は、ビザが却下されやすいという情報を拾い、気が気じゃなくなりました。
なんといっても、僕はアメリカに長期で留学していてから、2年間も休学をしていたのでかなり特殊です。インターンやフリーで仕事をしていたものの、定職に付いていなかったので、ビザが却下されるかもしれないという恐怖に覆われました。
面接でどうやって話そうか、なんて思ってると眠れなくなり、前日から今日にかけて僕は、
おそらく100件以上のアメリカの学生ビザ申請で却下された人の事例を読み漁ってました・・・笑
2つの質問をされただけで却下されたとか、
アメリカに友人がいると言ったら却下されたとか・・・・。
見ているうちに、僕の目の前には、「Denied(却下)」の文字がうかびあがってきました。

アメリカの学生ビザが却下された場合

アメリカの学生ビザが却下されるとその後の観光にも支障が出るんですよね。
日本人がアメリカに観光で行く場合、「観光ビザ免除プログラム」というのが適応され、ESTAを利用すれば観光ビザなしで入国することができます。しかし、学生ビザを一度却下されると、ESTAが許可されなくなってしまうのです。
ESTAが許可されない人は、観光旅行の際にも毎回、観光ビザの申請が必要になります。
学生ビザ却下の理由次第では、却下直後に申請した観光ビザも却下される可能性は高いので、必然的に二度とアメリカに渡航することすらできなくなってしまう可能性さえあります。

こんなんじゃダメだ!と思って、僕は気持ちを持ち直し、何が却下される原因かを調べたところ、必ず抑えるべき要点がわかりました。
アメリカ学生ビザ(F1)申請で絶対に抑えとくべきこと

アメリカの学生ビザ申請で面接する際に気をつけなければならないのは大きく2点です。
それは、
不法就労しない意思を示すこと
不法滞在しない意思を示すこと
です。
アメリカは不法就労を嫌います。学生ビザでは、働くことができず、アルバイトなどをすることは禁止されています。アメリカは自国で不法に働こうとする者を未然に防ごうとします。
ですから、学ぶ目的がはっきりしておらず、学生ビザをもらってアメリカに入国したものの、働く気がないかどうかを厳しく聞かれます。
また、不法滞在をしないということも大事です。
卒業後、学生ビザが切れた後も、アメリカに滞在するものを入国の時点で排除する必要があるので、大使館は執拗に卒業後のことを聞いてきます。
また、現地にパートナーや恋人がいる場合も厳しく審査される場合があるそうです。
卒業後の仕事や滞在について聞かれたら、下手なことは言わず、「日本に帰る!」がベストの回答です。
僕は、当日になってなんとかこの2つだけは絶対に気をつけようと決め、面接に臨みました。
面接当日

朝、8時に国会議事堂前駅からほど近いアメリカ大使館へ。
大使館周辺には、
「アメリカビザ申請に落ちたら?〇〇〇パートナーズ法律事務所!」
なんていう、ビザ申請に失敗した人たちをターゲットにした法律事務所の看板が!

一瞬腹が立ちましたが、「もしかしたら彼らにお世話になることになるのかもしれない・・・・」
と思うと、不安になってきました。
大使館に入る前に、手荷物のチェックをされ、空港みたいな手荷物検査を2回受け、ようやくビザセンターの待合室にたどり着きました。
僕の分かりやすい体のバロメータで、
緊張は尿意に比例する
という法則があるので、僕は荷物チェックを終えて、待合室に着くやいなやトイレに直行。
ひとまず体を軽くしました。
改めて待合室を見ると、朝8時なのにすでに面接を待っている人たちが40人ほど。
カウンターで面接番号が書かれた紙を受け取って、皆黙って椅子に座っていました。
面接会場は待たされるという情報を耳にしていたので、本を持ってきてはいたんですが、「何を聞かれるんだろう?」という不安で本なんか開く余裕なんて全くありませんでした。
頭の中で「こう聞かれたら?」とシミュレーションし、僕は小さい声でブツブツと英語を口にしていました。
一人また一人と面接カウンターに呼ばれ、ドキドキは止まらなくなってきました。
・・・・・20分後。
僕の番号が呼ばれ、まずは指紋認証をするカウンターに行きました。
すると、
「タイキさんであってる?」
と流暢な日本語で話すアメリカ人。
エエエェーー!!日本語かーい。ってか名前チゲーーーーーー!!
不意の名前間違いに驚きつつも、日本語を喋るアメリカ人に安堵感を感じた僕が、
「いや、タイトです。」
って答えると、
”Oh, Sorry Taito. Please put your left four fingers on the pad.”(あ、ごめんなさいねタイト。それでは左手の4本の指を指紋認証パッドの上において。)
っていう英語を急にぶちかまされて、
いや、やっぱ英語かーーーーーい!!!何そのフェイントーーーー!??!??
ってなってましたw(心の中で)
あくまで心の中で、です。
ただ、この程度の英語が分からないほど、以前の留学生活でも怠けてなかったんで、冷静に4本の指を置きました。
不安や動揺などの気持ちの揺れ動きは自信がないように見えるとネットに書いてあったので、
僕は、必死に心の動きを隠そうと微笑(アルカイックスマイル)を保っていました。
(↓こういう顔。)

指紋認証が終わると、また隣のカウンターにいき、ついに面接開始!
面接官は40代くらいのアメリカ人で、顔はちょうど『”キャメロンディアス”と”いとうあさこ”を足して2で割った』みたいなおばちゃんでした。
パッと見、金髪で目尻のシワが可愛いキャメロンディアス風だけど、顔の輪郭と化粧の厚さがいとうあさこっぽいので、心の中でキャメロンあさこと名付けました。
キャメロンあさこの質問はもちろん英語で、
「学校の専攻はなに?」「あと何年大学に行くの?」
などのベーシックな質問から始まり、
次第に「なんで休学したの?」とか「学費は誰が払うの?」といった割と審査に関係ありそうな質問に変わっていきました。
質問に答える度に、何やらカタカタッカタカタッと目の前のパソコンに何かを記入するキャメロンあさこ。
大したこと言ってないつもりなのに、カタカタやられると地雷踏んだみたいな恐怖を感じます。
ヒヤヒヤしながらも、微笑を続ける僕にキャメロンは質問を続けます。
キャメロン 『カタカタカタカタ・・・・・・どこに住むの?』
たいと 『ニューヨークの寮に住む予定です。』
キャメロン 『カタカタカタカタカタカタ・・・・・学校はどのあたり?』
たいと 『パーチェスってとこです。』
キャメロン 「てかさー、卒業した後ってアメリカで働いたりすんのー?」
キャメロンは、なんともさりげなーくこの質問をしてきたんです。
でたーーーー!!!誘い水!!!これは不法就労をしそうな奴をハメるアレだな!!
僕は、この質問がきた途端、準備の成果だと一人で盛り上がって、待ってましたと言わんばかりに、

と即答しました!
もはや、即答しすぎて
「アム ゴナ バッキン トキオ!」
ってはっきりとカタカナで言ってやりました。
それからいくつかの質問に答えた後、あさこは
“Your visa is approved”(あなたのビザは承認されたよ)
とその場で言い、面接に合格することができました。
僕はようやく緊張から解き放たれたんです。
嬉しさのあまりキャメロンあさこに70回くらいキスでもしてやろう思いましたが、その気持ちをなんとか抑えつつ、
限りなく、

この顔に近いにやけ具合を我慢して、

この顔で、
“Thank you”と言いました。
そうして僕は大使館を後にしました。
ビザが印刷されたパスポートは一週間後に実家に送られるとのこと。後は、パスポートが届くのを待つのみです!
手続きが遅れたことで難航したビザ取得ですが、なんとか取ることができそうです。
「アメリカに帰る」
と言っておきながら、内心むちゃむちゃ不安だった僕の悩みはこれをもって一件落着。
もう1月24日(明日)にはアメリカの学期は始まってしまうので、スタートが多少出遅れてしまいましたが、パスポート受け取り次第、ソッコー渡米して授業で挽回します!!
夜も眠れない日々がとりあえずは終わりそうなので、今夜は気持ちよく寝れそうです。
皆さんも、アメリカに留学される際は、入念に準備して面接に臨んでくださいね。マジで困るから!
それでは、また!
アルカイックスマイルしとけば、なんとかなる。