美術館の楽しみ方が分からない??そんな人は想像力を膨らませ。

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たいと

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手作りのオーバーオールで放浪する手ぶら旅人。2018年夏〜世界一周手ぶら旅予定。旅×表現をテーマに脳内をアウトプットします。

こんにちは、たいと(@taito212)です。

少し前に、大切な人に久しぶりに手紙を書いてみたんですが、まずその時に感じたことを書きますね。

手紙を書くのってめちゃめちゃ久しぶりで、今の時代実際に手書きで文字を書いて、それを封筒に入れてポストに入れることってなかなかないと思うんですけど、その作業の中でいろんなことを感じました。

瞬時に「既読」が付かないから、これって届いてるんだろうか。って想像するし、最後まで読んでくれてるのかとか不安になる。
でも、そうやって手紙を送った相手のことを想像するのってなんか素敵なことだなぁと思って。

ネットがあれば、どこにいたってすぐに連絡を取ることって簡単。でも、敢えて手間をかけて手紙っていう手段でメッセージを伝えるっていうプロセスを踏んだ時に、相手を想う気持ちと、その背景にあるストーリーを「想像」する心、を深く感じた気がしました。

今回は、美術の見方について書こうと思ったんですけど、これから書くことは、その「想像力」がテーマになります。

美術って一般の人からしたら、ちょっと取っつきにくいものかもしれない。

でも、そんな人も美術を少しでも楽しめたらと思って書いてみます。

これはピカソの絵です。

『マ・ジョリ(ギターを持つ女)』という絵なんですが、一見何がなんだか分かりませんよね?

でも、こんなストーリーがあったら、どうですか?

美術の楽しみ方〜ピカソの絵を見て勝手に作った物語〜

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ピカソには恋人がいた。

しかし、付き合い始めてから彼女は体を病み、病院での生活を強いられることとなった。

病院で感染症の結核と診断された彼女は隔離病棟に移され、ピカソは彼女と会うことができなくなった。

彼女の身が心配で夜も眠れないピカソ。しかし、ピカソは彼女と連絡を取ることができない。

なぜならピカソは失読症で、長い文章の読み書きができないだからだ。

手紙で愛を伝えることも、彼女の肌に触れることもできない。

「自分にできることは何もない。」

ピカソは独りアトリエにこもって、自分の無力さを嘆いた。

アクリルの匂いで充満した部屋。制作途中の自分の絵を見渡して、ピカソは閃いた。

「そうだ。自分には絵があるじゃないか。」

彼女のために絵を描こう。筆を持ち、ピカソは必死でキャンバスに向かった。

何枚も描いては、”違う。これも違う”と駄作を積み重ねた。

毎日毎日、ピカソはアトリエにこもって制作にふけった。

部屋の隅に描き殴られたまま溜まっていくキャンバス。

「彼女に会いたい。」

制作の最中でも、ピカソの脳裏には彼女の姿が何度もよぎった。

彼女と立ち止まって話がしたい。彼女とできるだけ長く話がしたい。

しかし、それは叶わぬ願い。

どうしたら彼女に自分の愛を伝えられるだろう。

結局、ピカソは一枚も彼女に絵を送らないまま、時間がすぎてしまった。

そんな時、知人からこんな知らせが届いた。

「彼女の余命が残りわずからしい・・・」

ピカソはそれを聞いて悲しみにくれた。

涙が枯れるほど、泣きじゃくって、ピカソは途方に暮れた。

一晩中泣いて、泣いて、そして朝になった。薄暗いアトリエのカーテンを開けて窓の外を見ると朝日が差し込んできた。

涙でいっぱいになったピカソの目には、見たこともない景色が飛び込んできた。

涙と日の光で、割れた鏡のような景色。いつも見ていた窓の外の風景は、涙目を通して乱反射し、幾重にも重なった。

太陽が2つにボヤけ、その光線がさらにステンドグラスのように景色を分断した。

「これだ。この美しい景色を絵に取り入れよう。」

ピカソは深呼吸をして、机に戻るともう一度、自分が見た景色を再現しようと試みた。

いろんな角度から一つのものを見て、記憶し、頭の中で結合してキャンバスに再投影した。

窓から見たあの景色を。あの美しい景色を。

ピカソは悲しみのどん底から新たな手法を手にいれて、彼女のためにまた絵を描き始めた。

描くものは決まっていた。

出会った時の彼女。

出会った頃、彼女はギターを弾いていた。

華奢な体に似合わない大きいギターを持って、よく窓際で美しい音楽を奏でてくれていた。

彼女の奏でる音楽が頭に何度もループする。

ピカソはそのメロディを聴きながら、夢中で絵を描いた。

記憶の中から、彼女との思い出の片鱗をいくつも繋ぎ合わせ、彼女との思い出に浸った。
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彼女は、病院にいた。

贈り物があると看護師から伝えられた時、彼女はベッドに横たわっていた。

長方形に包まれた贈り物。看護師に頼んで包みを開けてもらうと、そこにはピカソの絵があった。

マ・ジョリ。”僕の愛しい人”とだけ書かれた不思議な絵。

ただ、一目見ただけで彼女はこの絵に何か特別なものを感じた。

この絵はピカソが送ってくれたからというだけでなく、特別な何か。

それはおそらく強烈な既視感だった。

ピカソと会えなくなってから、病院で泣いてばかりだった時を思い出した。

彼女はそれがなんなのは分からないまま、久しぶりに体を起こし、その絵と向き合った。

じっと向き合った。

ピカソが彼女に伝えたかったものを汲み取ろうと。

長い長い対話だ。

彼女は絵を見つめる。

そして絵の中にト音記号を見つけた時、彼女は、はっとした。

「・・・出会った頃の私・・だ。」

その後も彼女はじーっと座ってその絵と向き合った。

黙って。何時間も。何時間も。

彼女は何も言わずにピカソと対話した。

そして、日が暮れ始め、彼女は絵を置いて、ベッドに戻った。

横たわって眺める窓の景色は透き通り、水平線は綺麗に一直線にのびていた。

(完)

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みたいなストーリーがあったら、どうですか?

なんか一つの絵にも見応えって出てきませんか??

ほんとはこんな話ないかもしれない。でも、こうやって芸術って楽しめるんです。

実際、これは完全に僕の作り話です。

失読症っていう情報はありますが、実際ピカソは手紙を残しているし、キュビスムの誕生秘話も知りません。

でも、分からないって言って興味を持たないんじゃなくて、分からなくっても勝手に想像して楽しむことってできるんです。

「もしかしたら、ピカソのキュビスムってこうやって生まれたのかもしれない。」とか「もしかしたら、この絵は恋人にプレゼントしたものなのかもしれない」とか。

そんな”想像”を膨らませて、その絵に隠された”愛”のストーリーを探してみると、美術って見方がぐんと面白くなるんですよね。

鑑賞する時にはむしろ、さっきのストーリーでいう彼女の身になって絵を見てみるといいかもしれません。

「作者がどんな思いでメッセージを届けてくれているんだろう。」

そんなことに想いを馳せ、絵の中のいろんな情報を汲み取ろうとすると見えてくるものもあるかもしれません。

実はふと見つけた絵が自分の心に響いたりすることもあるものです。

書く時だってそう。手紙を読む時だってそう。相手の想いを”想像”すること、今失われてきているこの感覚を大切にしたいです。

美術にはその感覚が残されている気がするんです。

どうですか?美術も面白いんじゃないかって少しでも思ってくれたなら僕は嬉しいです。

美術の楽しみ方を練習しよう〜関東のオススメの現代アート展紹介〜

ってことで、美術の楽しみ方は「想像力!」だと思うんですが、美術館って行けば行くほど楽しみ方が少しずつ分かってきます。「想像力」で美術館を楽しんでもらいたいので、僕が行った、もしくは目をつけている関東の美術展を紹介しますね!(勝手ww)

まずは、僕も先日行ったものから。

サンシャワー:〜東南アジアの現代美術展 1980年代から現在まで〜in 森美術館&国立新美術館

六本木ヒルズの森美術館と乃木坂の国立新美術館で同時開催しているこの展示。

ASEAN設立50周年を記念して開催されたこの美術展は、東南アジアでめざましく発展を遂げる現代アートシーンにフォーカスしています。

東南アジアの美術なんて分かんない・・。

そう言わずに!

想像力です。作品の細かいところに目を向けて見ると、感じれるものもたくさんあるはず。

それに迫力満点のインスタレーションや映像作品、参加型の作品もあって、歩いてるだけで楽しめますよ!

解説のオーディオも無料で貸し出しているので、意味不明って思った時には、解説を聞くと時代背景やアーティストについても知ることができます。。

作品の数も膨大で、一つ一つの作品に目を通してみると、東南アジアが抱えてる問題とかアーティストの視点を通して映し出される人々の生活の様子が肌で感じられるようです。

「ヨコハマトリエンナーレ2017『島と星座とガラパゴス』」

横浜トリエンナーレは、3年に1度開催される現代アートの国際展。

[島][星座][ガラパゴス]は、接続や孤立、想像力や創造力、独自性や多様性などを表すキーワードです。いま、世界はグローバル化が急速に進む一方で、紛争や難民・移民の問題、英国のEU離脱、ポピュリズムの台頭などで大きく揺れています。

ヨコハマトリエンナーレ2017「島と星座とガラパゴス」では、「接続」と「孤立」をテーマに、相反する価値観が複雑に絡み合う世界の状況について考えます。本トリエンナーレでは、アーティストを厳選し、その多くが複数作品を展示することで、小さな個展群が緩やかにつながり、星座あるいは多島海を形作るように展覧会を構成します。 ー公式サイトよりー

これもまた、壮大なインスタレーションが見れそうなので楽しみにしている美術展の一つです。北京生まれのコンテンポラリーアーティストのアイ・ウェイウェイの作品が気になります。

コンセプトをもとに多数のアーティストの個展が連なる展示ということで、見どころも多そうです!これは今一番行きたい美術展!

ちなみに、展覧会の閉幕に際して、「より美しい星座を描くために:アートの可能性とは?」というトークライブも行われます。個人的にアーティストでMIT助教のスプツニ子!さんが登壇するので、絶対に行きたいです。

 

んんー・・。。マニアックになってきた。。すいません。

『オープンスペース2017 未来の再創造』展

次に紹介するのは、メディア・アート作品など現代の様々な表現を取り上げた展覧会。

今年度で12回目の開催です。会館20執念ということで、これまでの20年を振り返りながら、新たな未来のヴィジョンを再想像することをテーマにしています。

先端技術を取り入れた作品や、研究機関で進行中のプロジェクトなどを展示していて、作品の背景にある現代の多様化したメディアやコミュニケーションの在り方、未来への展望を考えさせる作品の展示が見れます。

その他の展示会

ま、現代アートに限らず展示会はたくさんやってるんで、まずは興味のあるものから足を運んで見てください。

僕的にも、一緒に美術館とか行ける仲間が欲しいんでw

ナショナル ジオグラフィック x 伊藤忠「アマゾンの今」

『ナショナルジオグラフィック』誌のフォトグラファーによるアマゾンの風景やアマゾンに生息する生き物の写真を厳選した写真展。

生態系の宝庫とも呼ばれるアマゾンは、今深刻な森林破壊の聞きに瀕しています。アマゾンの自然環境とそこで築かれた生態系の「今」を感じれる展示です。

安藤忠雄展ー挑戦ー

 

国立新美術館の企画展です。

打ちっ放しのコンクリートが特徴的な既成概念を撃ち砕く斬新な建築作品を数多く残しているアーティスト安藤忠雄。

僕も大好きな建築家の一人です。

この稀代の建築家が、いかに生きて、いかに創り、今またどこに向かおうとしているのか─その壮大な挑戦の軌跡と未来への展望を「原点/住まい」「光」「余白の空間」「場所を読む」「あるものを生かしてないものをつくる」「育てる」という6つのセクションに分けて紹介します。模型やスケッチ、ドローイングなど、総計200点余りの設計資料が展示される空間デザインは、安藤忠雄自身の手によるものです。会場を訪れる人は、その空間を巡る中で建築家が歩んできた道程を追体験し、建築という文化の豊かさと、その無限の可能性を再確認することでしょう。

ー美術館サイトより引用ー

週刊少年ジャンプ展

みんな大好きジャンプの展示です。

展示会って行っても比較的とっつきやすい題材ですね。

創刊50周年を記念するジャンプが時代を代表する名作の貴重な原画、そして会場でしか見れない映像シアターを放映します。

僕も早いうちに行っときたいんで、一緒に行く人募集w

お目当のところでいうと、

  • 「DRAGON BALL」鳥山 明
  • 「こちら葛飾区亀有公園前派出所」秋本 治
  • 「キャプテン翼」高橋陽一

この辺ですね。

週刊少年ジャンプの創刊から1980年代までに掲載されていた懐かしの作品の展示なので、おそらくですが最近のジャンプ作品の展示はないですね。

まとめ

と、いくつか展示会を紹介させてもらいました。後半はまだ行ってない展示会ばかりで、僕が目をつけているものって感じです。

現代アートは特に「ナニこれ??」って感じる作品も多いと思います。ただ、想像力を膨らませて、作品の後ろにストーリーを見いだすことができれば美術館はもっと楽しくなります。

現代アートとは、今を生きる私たちの文脈の中に生まれたアートです。細部から聞こえる物語に耳をすませば、自分に届くアーティストのメッセージがあると思ってます。

なんか、長くてよくわかんない文章になりましたね。

気をつけます。

終わり。

 

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