ウィキペディアを使って世界は男と女でできている説を検証。予想外の結果に!?

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たいと

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ニューヨークの大学に留学中の23歳。 絵は描けないけど美大生。 『アートをもっと身近に』をテーマにアウトプット。海外生活や旅のことも書きます。 現在、ニューヨークでクリエイターの集まるシェアハウスを作るため尽力中。

こんにちは、たいと(@taito212)です。

日本では学生たちが春休みを謳歌しているのをSNSで目にしますが、僕が通うアメリカの大学では現在絶賛中間テスト期間中であります。

僕の場合も、明日もテスト、明後日もテスト、一日置いてまたテストと、テスト続きの地獄の一週間が始まろうとしているわけですが、人間はテスト前になると決まって他のことに興味が湧いてくる生き物。

”集中力”を母の子宮に置き忘れてきた僕は、テスト以外のことで必死になっています。

前回の記事で、ウィキペディアとフェミニズムに関する投稿をしたので、今回のタイトルからも「またジェンダー系か?」と思われるかもしれませんが、全く関係ないです。

ただ、ウィキペディアを使ったある説を持って参りました。

その名も!

世界は『男と女でできている説』!

ウィキペディアで遊んでみた

皆さんもご存知、ウィキペディア。

ウィキペディアってめちゃめちゃ膨大な情報が載ってて、リンクのある言葉をたどってページを徘徊するだけでもめちゃくちゃ面白いんですね。

ブロガーで、村づくりをしている堀元さん(@kenhori2 )も、趣味としてウィキペディアを活用しているというほどで、僕にとってもウィキペディアは楽しい遊びだと思っています。

そこで、今回思いついたのが、ウィキペディアのリンクを辿りに辿ったら行き着く先はどこなのか」という疑問。

この疑問を解決すべく新たなゲームを開発しました。

ウィキペディア連想ゲーム

ウィキペディア連想ゲームのルールは簡単。

  • 興味のある言葉を検索する
  • ページの一番最初の文章からランダムにリンク付き言葉に飛ぶ

これだけです。

同じ言葉に戻った場合は、そのページの別の言葉のリンクに飛びます。

すると、ですよ?

どんな言葉を選んでも、必ず「男性」と「女性」つまり、「男」と「女」に一度はたどり着くんです。

実際にやってみましょう。

実験①鼻水→

最初のワードは『鼻水』です。

僕自身鼻をかんでもかんでも、無尽蔵に鼻水が出てくるほどの鼻炎の持ち主で、人生で一番の関心ごとが「鼻水」と言っても過言ではないので、今回は鼻水の謎を解明すべく、ウィキペディアで「鼻水」と検索するところからスタートしました。

結果がこちら。

鼻水→鼻→動物→生物→菌類→キノコ→子実体→胞子→シダ植物→維管束植物→維管束→液体→物質→生命→コンテクスト→言葉→言語→人間→人間関係→親→子→親子→親(ここで同じページが来たので、別の言葉に飛びます)→父親→男性→女性→男性。

鼻水から、生命まで飛躍し、結果的に24手で「男性」「女性」までたどり着きました。

結果
『鼻水』は最終的に『男と女』に辿り着いた

次は、もっと関係ない言葉で挑戦!

実験②黒板消し→

到底、男と女とか無関係そうなもので始めてみました。結果は・・・。

黒板消し→黒板→文字→言葉(あ、やばいw)

3手目で早速、「男と女」に直結した「言葉」のレール上に乗ってしまいましたw

「言葉」以下は、実験①と同じですw

結果
『黒板消し』も元を辿れば『男と女』

今度こそ!(もはや男と女に辿り着かない結果を望み始めましたw)

実験③ドラえもん→

僕の絞り出す語彙力にかなり問題ありなのはわかりますが、専門的な分野や抽象的なものはすぐに、「生命」とかに飛んじゃうと思ったので、今回のポイントは、生命ではない(?)より具体的かつ身近なものという点です。

結果は!?

ドラえもん→不二子・F・不二雄→日本→日本列島→ユーラシア大陸→六大陸→世界→国→住民→土地→地表(地殻)→天体→宇宙→コスモス(宇宙観)→秩序(社会秩序)→社会学→社会現象→人間(はい!ここで男と女ルートに乗りました!)

「ドラえもん」は大陸や宇宙をへて、大冒険の末、男と女に帰結w

結果
『ドラえもん』は結局『男と女』

実験④もやし→

どう頑張っても、男と女にたどり着く結果が悔しくなってきました。次は、この世から無くなっても誰も困らないんじゃないかと思うような「もやし」で行きます。

もやし→穀類→植物(やばい予感w)→草→木本(木)→木材→原料(素材)→食材→塩漬け→腐敗→

たいと
このへんで敢えて、男と女に結びつかないような言葉を選んで、リンクに飛び始めますw

→有機物→炭素→原子番号→原子核→電子→レプトン(素粒子)→基本粒子→原子→レウキッポス→ミレトス→

たいと
レウキッポスは原子論を創始した古代ギリシアの哲学者。ミレトスは彼の故郷です。確認ですが、「もやし」からのスタートですw

→エーゲ海→バルカン半島→ヨーロッパ→ユーラシア大陸(あ。笑)

あれだけ抵抗したのに、吸い込まれるように、「男と女」ルートに乗っかってしまいましたw

ユーラシア大陸→六陸州→地理学→空間→アリストテレス→プラトン→古代ギリシア→

たいと
ユーラシア大陸からは、実験③で分かるように、男と女に直結しますが、別の言葉に飛んで抵抗を続けます。

古代ローマ→イタリア半島→ヨーロッパ大陸(www)→地球→人類→人間・・・・・・

たいと
あらがえない・・・w

結果、紆余曲折をへて、もやしですら、人間→人間関係→親→子→親子→親→父親→男性→女性と言うように、男と女に戻ってきてしまいましたw

結果
『もやし』は『男と女』で出来ている(語弊あり)

たび重なる実験

その後、本当に世の中のあらゆるものは「男と女」に帰結するのか調べるために、実験を塗り重ね、努力の限りを尽くしました・・・。

ダイアゴン横丁→魔法使い→魔術→人類学→人類→人間→人間関係→親→子→親子→親→父親→男性→女性

→ヒンドゥー教→インド→南アジア→アジア→地球→人類→人間→人間関係→親→子→親子→親→父親→男性→女性

TENGA→株式会社典雅→オ◯ホール→性具→性欲→欲求→人間→人間関係→親→子→親子→親→父親→男性→女性

ほくろ→メラニン色素→ヒト→ヒト亜族→哺乳類→脊椎動物→生物→菌類→キノコ(実験①参照)→男性→女性

悲しみ→感情→幸福→人間(早い!!笑)→人間関係→親→子→親子→親→父親→男性→女性

火災報知器→火災→火→熱→皮膚→動物→(実験①参照)→男性→女性

ピカソ→スペイン→ヨーロッパ(うおぉぉぉぉい!!!)→(実験④参照)→男性→女性

結果
全ての言葉は『男と女』に辿り着く

結論:世界は男と女でできている

これは文句ないでしょう!

本当は、ここで記事を締めくくろうと思ったんですが、ほんの好奇心が新たなる冒険に僕を駆り立てたんです。

僕の疑問はこう。

英語で検索しても結局「Male」と「Female」にたどり着くのか

気になったので、実際に試してみました。

英語版ウィキペディアで連想ゲームに挑戦

まずは、手始めにと思い、宮崎作品の「もののけ姫(Princess Mononoke)」で検索をかけてみました。

ちなみに日本語のウィキペディアで調べると、

もののけ姫→スタジオジブリ→日本→東アジア→ユーラシア大陸→六大陸→世界→人間→人間関係→といった具合に、なんどもお見せしたユーラシア大陸ルートから結果的に「男と女」に至ります。

しかし、英語の場合はどうなんでしょう。

Princess mononoke(もののけ姫)→Anime(アニメ)→Traditional Animation(伝統的アニメーション)→Cel(セル画)→Celluloid(細胞)→Chemical compound(化合物)→Chemical substance(化学物質)→Matter(物質)

この辺で、物質系のワードにたどり着いたんで、実験④でも分かる通り終わりは近い、そう確信しました。しかし・・・

→Classical physics(古典物理学)→Physics(物理学)→Natural science(自然科学)→Science(科学)→Knowledge(知識)→Fact(事実)→Reality(現実)→Exist(存在)

なかなかゴールにたどり着きません・・・。

→Real(現実)→Being(実存)→Objective(目的)→Philosophy(哲学)→Study(education)(学問)→Learning(学び)→Behavior(態度)→Action(行動)→Agency(作用)→Free will(自由意志)→Choice(選択)→Decision making(意思決定)→Decision theory(決定理論)

このへんで疑問が湧いてきました。日本語版の時に、僕がランダムに選んで飛んでいたと思っていたリンクの言葉は、実はランダムなどではなく、決定理論に基づいた”選択”で、「男と女」にたどり着くべくして言葉を”決定”していたのでないかという疑問です。

ウィキペディアの言葉を辿る旅が、ついに予定調和から外れ、糸の切れたタコのごとく僕は言葉の海に(いや、空に)解き放たれました。

→Norm(規範)→Sentence(文章)→Linguistic(言語学)→Language(言語)→Communication(コミュニケーション)→Meaning(意味)→Meaning making(意味づけ)→Psychology(心理学)→Mind(心理)→Cognition(認識)→Attention(注意)→Focalisation(焦点を合わせる)→Gérard Genette(ジェラール・ジュネット)→France(フランス)→Country(国)→Political geography(政治地理学)→Politics(政治)→State(州)→Centralisation(中央集権)→Location(場所)→Geography(地理)

その後も、日本語だったらゴールにたどり着いたであろう言葉が続くも・・・

→Earth(地球)→Planet(惑星)→Astronomical object(天体)→Physical body(身体)→Identity(アイデンティティ)→Personal identity(個性)→Person(人)→Kinship(親族)→Anthropology(考古学)→Human Behavior(人間行動)→Human(ヒト)→Homo sapiens(ホモ・サピエンス)→Taxonomy(分類学)→Organism(組織)→Biology(生物学)→Life(生命)→Biological process(生物学的過程)→Process (anatomy)(解剖学的過程)→Anatomy(解剖学)→Embryology(発生学)→Prenatal development(生前発育)→Embryo(胚)→Embryogenesis(胚形成)→Fetus(胎児)→Human developing(人間発達)・・・・・

結局、男と女に繋がることは決してありませんでした。

これは何を意味するのか。

この答えは、日本語版のウィキペディアで検索した時の、男と女という言葉に至る手前にヒントが隠されているんじゃないかという気がしました。

英語圏と日本語で違う。人間という概念の捉え方

それは、人間→人間関係→親→父親→男性→女性という流れの人間』の部分です。

日本では、人の間と書いて人間と書くその言葉が表すように、人間の概念の捉え方は日本語と英語で違うんです。

ウィキペディアで『人間』と調べると、最初に人間の定義があります。それによると、人間とはこう定義づけられています。

人間

  • 人のすむところ。世の中世間人が生きている人と人の関係の世界。またそうした人間社会の中で脆くはかないさまを概念的に表すことば。
  • 社会的なありかた、人格を中心にとらえた)。また、その全体。

日本語でいう人間とは、人単体ではなく、世の中、世間というものも包括したものなんです。

それに対して、英語では世の中や世間という意味を含んだ説明が見当たりません。

Human=「ホモ科の中で唯一現存する部族」(いわゆる動物としてのヒトの説明)

People=「全体として考えられる複数の人物」(世間や世の中と言った概念を持たせている表記なし

Person=「一定の能力や属性を持つ人物」(世間や世の中と言った概念を持たせている表記なし

僕はこの結果を欧米圏が持つ個人主義と日本の集団主義の違いと紐づけました。

個人主義はアルファベット世界の考え方?

ヨーロッパをはじめ、英語が生まれた欧米圏ではもともと狩猟民族だった文化では個人主義が成り立ちやすいと言われています。

それに対して、日本などの農耕民族は、「みんなで力を合わせること」が前提とされるので、共同体意識が強く、全体として調和することが重視されます。

解剖学者の養老孟司さんは、個人という概念は、もとを辿れば個人という概念は古代ギリシャの原子論に関連していると言っています。

世界がこれ以上分けられない要素の集合だという、いわゆる原子論の考えは、古代ギリシャで生まれたもので、アルファベットを基盤にする極めて欧米的な世界の考えだと述べています。

AからZまでで全ての言葉が書ける世界、つまりこれ以上分けられないアルファベットの集合で言葉を作っていく言語文化に住む人間にとって、実際の世界も同じように分けられないものの集合として考えるのがごく普通。

したがって、人間(HumanやPeople)という概念も、分けられない個人(Indivisual)集合と捉えるのは、日本にはない考え方でした。欧米では、人間を単位として捉えるんですね。

しかし、昔の日本には”個人主義”という概念がなく導入されたのは西洋化が始まった近代以降

「私の個人主義」でもおなじみ、夏目漱石が日本に輸入した考え方です。つまり、日本人からすると、人間を個人として捉える考え方は比較的新しい考え方なんですね。

近代以前の日本では社会の一員や家族の一員という言葉があるように、人間を何らかの共同体の一部として捉える考え方が主流で、近代以前から伝わる人間を個人で切り分けない日本の考え方は、今の日本人の言葉や文化にも根付いています。

だから、日本語を使う日本人はいまもなお人間という言葉を、社会の全体として捉えます。

その結果、英語圏のウィキペディアが人間という言葉から、ホモ・サピエンス→分類学という連想を辿るのに対して、日本語のウィキペディアは人間から親子父親(人間の集団としての家族)というように、人間が持つ一番近い集団(家族)の一員を表す言葉に繋がっていくのかなと思いました。

最後に

なんか思いつきで始めた連想ゲームでしたが、終着点が全く思ってもない方向に行ってしまいましたw

入り口と出口が違う記事は読みづらいって方もいるとは思いますが、僕自身書いていく中で最初の予想とは全く違う所に結論が到着する感覚が好きなので、そのまま記事にします。

言語学を学んでる方とか、社会学を学んでる方、他にもこの記事を読んで興味深いって思った方で、「俺はこう思う」みたいな意見があれば、共有してくれたら嬉しいです。

それでは、このへんで。

バイバイ。

面白かったら、シェアしてくれると嬉しいです。

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ニューヨークの大学に留学中の23歳。 絵は描けないけど美大生。 『アートをもっと身近に』をテーマにアウトプット。海外生活や旅のことも書きます。 現在、ニューヨークでクリエイターの集まるシェアハウスを作るため尽力中。